賞与引当金ってなぜ廃止されたの?

賞与引当金ってなぜ廃止されたの?

引当金が会計上の理由から利益を均等化する目的があることは説明しました。
今回は賞与引当金ですが、これも少々分かりづらいのでまず簡単に説明すると、法人が翌期に従業員に対して払う賞与を、あらかじめ当期の労務提供に対する金額を見積もって計上するもの。いわゆるバランスシート(貸借対照表)で使用される勘定科目では流動負債のひとつとなっていました。

「いました」と言うのには理由があります。
実はこの引当金は平成10年度になんと廃止になってしまったのです。この際一部では混乱がありました。会計上では強制的に計上しなければならないにもかかわらず、税務の要求から会計から消えてしまうというトラブルです。その後このトラブルに対応する経過措置が敷かれました。

それは「平成10年度から平成14年度までの間は、現行法による損金算入限度額に対して、平成10年度は6分の5、平成11年度は6分の4、平成12年度は6分の3、平成13年度は6分の2、平成14年度は6分の1の引当てを認める経過措置を講じる」と言うものです。
実際のところ中小企業などでは景気が良く利益が出ている間は賞与引当金を引き当てている所も多くありましたが、不況に陥ると利益を出せる企業自体が減ってしまい、賞与引当金を計上している所は少なくなっていたと言う事実もあります。

このように過去に法人税法上繰入が認められておりながら現在廃止されている引当金には賞与引当金の他にも、・退職給与引当金、・特別修繕引当金、・製品保証等引当金などがあります。


「決算処理項目の概要」記事メニュー

QLOOKアクセス解析